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保育士の派遣——配置基準の数字と、担任を持てるか

編集部公開 2026年8月25日

保育士の派遣は、介護より求人の形が読みにくい。「担任は持てるのか」「基準の人数に入るのか」が気になるところになる。

まず前提として、保育士は派遣できる。派遣が禁止される医療関係の8業務に、保育士は入っていない。

保育士1人が受け持つ子どもの数 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 33条2項 3人 乳児 6人 1歳〜3歳未満 15人 3歳〜4歳未満 25人 4歳以上 それぞれ「おおむね◯人につき1人以上」 ただし、保育所1つにつき2人を下れない 子どもが少なくても、2人は要る この基準に、雇用の形は書かれていない 条文が求めているのは「保育士の数」 派遣か直接雇用かで分けてはいない
保育士1人が受け持つ子どもの数は、年齢で4段階に分かれる。

配置基準は条文に数字がある

保育士の数は、乳児おおむね三人につき一人以上、満一歳以上満三歳に満たない幼児おおむね六人につき一人以上、満三歳以上満四歳に満たない幼児おおむね十五人につき一人以上、満四歳以上の幼児おおむね二十五人につき一人以上とする。ただし、保育所一につき二人を下ることはできない。

(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項)

子どもの年齢保育士1人あたり
乳児おおむね3人
1歳以上3歳未満おおむね6人
3歳以上4歳未満おおむね15人
4歳以上おおむね25人

「保育所1つにつき2人を下れない」という下限もある。

同条1項は、保育所に保育士、嘱託医、調理員を置くことを求めている(調理業務を全部委託する施設は調理員を置かないことができる)。

条文は「雇用の形」を分けていない

ここが読者の関心どころになる。

33条2項が求めているのは「保育士の数」になる。条文に「常勤の」とも「直接雇用の」とも書かれていない。

これは、ケアマネ(常勤であるもの)やサービス提供責任者(常勤の訪問介護員等のうち)とは条文の作りが違うところになる。

ただし、派遣で働く保育士が配置基準の人数に算入できるかは、認可を出す自治体の運用による。実際に配置される場合は、園に確認してもらうことになる。

配置基準の補足——保育士以外を数えられる場合

上の人数を数えるときに使える、あまり知られていない規定がある。

前項の保育士の数の算定に当たつては、当該保育所に勤務する理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理担当職員又は障害児の療育の指導を行う業務に五年以上従事した経験を有するもののいずれかに該当し、かつ、子育てに関する知識及び経験を有する者(略)を、一人に限り、保育士とみなすことができる。

(同条第3項)

リハビリ職などを、1人に限り保育士として数えられるという規定になる。ただし、その人が保育を行うときは保育士による支援を受けられる体制が要る(同項ただし書)。

担任を持てるか

「担任」という職を定めた条文は、この基準には見当たらなかった。 配置基準は人数を定めているだけになる。

つまり担任を持てるかどうかは、園の運営の判断になる。法律で禁じられているわけではない。

契約期間が区切られる派遣に担任を任せるかは、園によって分かれる。

保育時間の原則

保育所における保育時間は、一日につき八時間を原則とし、その地方における乳幼児の保護者の労働時間その他家庭の状況等を考慮して、保育所の長がこれを定める。

(同基準 第34条)

8時間は「保育の時間」の原則であって、働く人の勤務時間を定めたものではない。早番・遅番で開所時間をカバーする形になる。

賃金の目安

下の表は、派遣会社が労使協定方式(賃金の決め方の1つ。国が示す水準が下限になる)を使う場合の計算材料になる。

もう1つの派遣先均等・均衡方式なら、比べる相手は派遣先の職員になり、この表は使わない。自分がどちらかを先に確かめる。

職種番号職種能力・経験0年3年10年20年
1163保育士1,2291,5341,7542,180
1191幼稚園教員、保育教諭1,1641,4531,6612,065

(単位=円・時給。令和8年度の職業安定局長通達。地域指数をかける前の額)

保育士と幼稚園教員・保育教諭で、職種区分が分かれている。認定こども園で働く場合、どちらで計算されるかが変わりうる。

これは下限になる。実際の時給がこれと同じとは限らない。

探すときに確かめること

1. 施設の種類(認可保育所、認定こども園、小規模保育、企業主導型など)

2. 担当するクラスの年齢(配置基準の人数が変わる)

3. 担任を持つのか、補助か

4. 配置基準の人数に入るのか(勤務時間が常勤相当か、クラス配置の条件を満たすか)

5. 早番・遅番の有無

6. 待遇の決め方はどちらの方式か、その場合どの職種区分か

1は特に効く。 この記事で引いた条文は認可保育所のものになる。認定こども園・小規模保育・企業主導型は、それぞれ別の基準になる。

出典

  • 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和23年厚生省令第63号)第33条第1項(保育所に置く職員)、第2項(保育士の配置基準と最低2人)、第3項(特定理学療法士等のみなし)、第34条(保育時間)(e-Gov法令検索・2026年8月25日取得)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/323M40000100063
  • 厚生労働省職業安定局長「令和8年度の一般賃金等について」(職発0825第1号・令和7年8月25日。職種番号1163・1191の基準値)(2026年8月25日取得)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001547248.pdf

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