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リハビリ職の派遣——病院でも働ける。勤務先がいちばん広い

編集部公開 2026年8月25日

この記事で扱うのは、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)・視能訓練士の4つになる。国が出す賃金の表でも、この4職種は1つの区分にまとめられている(職種番号1144)。

医療系の資格を持つ職種のなかで、派遣の勤務先がいちばん広いのがこの4つになる。

病院でも派遣で働ける。 看護師にはできないことになる。

どちらも「診療の補助」を行う リハビリ職 PT・OT・ST・視能訓練士 8業務に入っていない 病院でも派遣できる 看護師 准看護師も同じ 8業務の4号に入る 病院では派遣できない 線を引いているのは、業務の内容ではない 政令が挙げた8つの業務に当たるかどうか 派遣法施行令2条1項 だから勤務先が広い 病院・診療所・老健・介護医療院・訪問 介護施設・障害福祉の事業所・保育園も
リハビリ職も看護師も診療の補助を行うが、8業務に入っているかどうかで扱いが分かれる。

リハビリ職も「診療の補助」を行う

まず、業務の性質を条文で確かめる。

理学療法士又は作業療法士は、保健師助産師看護師法第三十一条第一項及び第三十二条の規定にかかわらず、診療の補助として理学療法又は作業療法を行なうことを業とすることができる。

(理学療法士及び作業療法士法 第15条第1項)

「診療の補助」を行うと明記されている。保助看法31条1項(看護師でない者は看護師の業を行ってはならない)の例外として置かれている形になる。

理学療法士・作業療法士は、医師の指示の下に理学療法・作業療法を行う(同法2条3項・4項)。

それでも病院で派遣できる

同じ「診療の補助」を行うのに、看護師とは扱いが違う。理由は8業務のリストにある。

派遣が禁止される医療関係の業務は、政令が8つ挙げている。この8つは資格の名前で並んでいる(労働者派遣法施行令2条1項)。

#業務
一医師の医業
二歯科医師の歯科医業
三薬剤師の調剤
四保健師・助産師・看護師・准看護師の業務
五栄養士の業務(療養のための栄養指導)
六歯科衛生士の業務
七診療放射線技師の業務
八歯科技工士の業務

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士は、このどれにも入っていない。

線を引いているのは「診療の補助かどうか」ではなく、「政令が挙げた8つに当たるかどうか」になる。同じ診療の補助でも、看護師(4号)は禁止され、リハビリ職は禁止されない。

臨床検査技師も8業務に入っていない。

働ける場所が広い

看護師と比べると、差がはっきりする。

場所リハビリ職看護師
病院○✕
診療所(クリニック)○✕
介護老人保健施設○✕
介護医療院○✕
訪問リハビリ・訪問看護○✕
特別養護老人ホーム○○
デイサービス・デイケア○○
障害福祉の事業所○○
保育園○○

上の5つが、この職種の強みになる。

保育所では、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を、1人に限り保育士として数えられるという規定もある(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準33条3項)。詳しくは保育士の記事で扱っている。

賃金の目安

労使協定方式(賃金の決め方の1つ。国が示す水準が下限になる)の場合、職種ごとの基準値がある。

職種番号職種能力・経験0年3年10年20年
1144理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士1,3511,6861,9282,397
1133看護師1,4871,8562,1222,638
1361介護職員(医療・福祉施設等)1,1641,4531,6612,065

(単位=円・時給。令和8年度の職業安定局長通達。地域指数をかける前の額)

PT・OT・ST・視能訓練士は、1つの区分にまとめられている。

これは下限になる。実際の時給がこれと同じとは限らない。

探すときに確かめること

1. 施設の種類(病院、老健、デイケア、訪問、障害福祉など)

2. 1日に担当する単位数(医療機関では、リハビリの提供時間が「単位」で数えられる。1日に何単位まで担当するかが業務量の目安になる)

3. 書類業務の量(計画書、報告書、記録)

4. 1人配置か、複数配置か

5. どの職種区分で賃金が計算されているか(労使協定方式の場合)

4は確かめておく。 1人だけの配置だと、判断を相談する相手がいないことになる。

名称独占という性質

理学療法士でない者は、理学療法士という名称又は機能療法士その他理学療法士にまぎらわしい名称を使用してはならない。

(同法 第17条第1項。作業療法士についても同条2項に同様の規定)

リハビリ職の資格は名称独占になる。ただし15条1項により、診療の補助として理学療法・作業療法を行えるのは免許を持つ者になる。

出典

  • 理学療法士及び作業療法士法 第2条(理学療法・作業療法の定義、理学療法士・作業療法士=医師の指示の下に行う)、第15条第1項(診療の補助として行える)、第17条(名称の使用制限)(e-Gov法令検索・2026年8月25日取得)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000137
  • 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行令 第2条第1項(派遣が禁止される医療関係の8業務)(e-Gov法令検索・2026年8月25日取得)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/361CO0000000095
  • 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第3項(理学療法士等を1人に限り保育士とみなす)(e-Gov法令検索・2026年8月25日取得)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/323M40000100063
  • 厚生労働省職業安定局長「令和8年度の一般賃金等について」(職発0825第1号・令和7年8月25日。職種番号1144・1133・1361の基準値)(2026年8月25日取得)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001547248.pdf

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